【特車申請について知る】25tラフターと35tのラフタークレーンはこう使う!実は知られていない35tラフターの魅力。
こんにちは。クレーンレンタル(オペレーター付き)、重量物釣り上げ作業、各種ラフテレーンクレーン・オールテレーンクレーンの作業・手配を手がけている丸良興業のブログ担当です。
本日は、25tや35tラフタークレーンを使用した工事をするにあたって、弊社がどういった動きをするのか、前もってどういった許可が必要なのか、という点に注目して行きます。
さらに、25tと35tのラフタークレーンについて、どう違うのか、という点にも触れて参りたいと思います!
25tや35tラフタークレーンの工事には必要な許可がたくさんある
インタビュアー(以下:イ):まず、工事をする前に必要となる許可についてお伺いしたいです。
社長:25t以上のラフタークレーンを使った工事を行う場合、まず特殊車両通行許可の申請が必要です。国土交通省が出している許可ですね。それから、道路工事をやる場合には道路使用許可が必要です。
イ:道路使用許可、というのは聞いたことがありますね。
社長:工事に関係なく、耳にすることのあるワードですよね。その道路使用許可が下りるまでの流れが複雑なんですよ。まず、25t以上のラフタークレーンであれば、役所に行ってハンコをもらう必要があります。使用許可を下すのは警察ですが、25t以上のラフタークレーンを使う場合、役所のハンコも必要になるんです。
イ:役所に行けばすぐにハンコを押してもらえるのですか?
社長:いえ、すぐにはもらえません。地下には埋設物がありますよね。電気、ガス、水道、下水道に地下鉄もそうです。道路の大型規制も必要になります。それら全部の許可を取るように、役所から説明を受けるんです。
イ:そんなに沢山の許可が必要なんですか?
社長:そうです。役所側からそれぞれを取り仕切っている会社を回って、協議した上でハンコをもらって役所に来るように説明を受けるんですね。全てのハンコが揃えば、役所からもハンコを押してもらえる。次に、警察が道路の使用を許可してくれます。
ラフタークレーンに関する複雑な許可類の手配も、丸良興業が負担します
イ:全ての会社に回るんですか?
社長:はい。事務の子が回ってくれていますね。大変な作業なので、社内で資料を作って、完成すれば会社に行って協議をしてくれています。電気関係は東京電力なんですが、地下に埋設物がある場合、その埋設物は弊社の工事では損傷しませんよ、という証明をする必要があるんですね。
イ:証明ということは、数式を使って計算するんですか?
社長:そうです。埋設物を損傷しないことを証明するためにデータを提出します。ラフタークレーンでどんな工事をするのか。歩道に電気の配線が入っていたとしたら、その接地圧に対して荷重がどれくらいかかるか、ということを計算して提出するんです。
イ:それって通常だとなかなか難しい計算ですよね。
社長:メーカーであれば出してくれるケースもあります。でも、かなり時間がかかる作業なので、弊社と仕事をする場合は弊社がやります。数式を出して、埋設物の損傷がないことを証明するんですね。そこをクリアすると、次は接地圧に対して、重量がどれくらいまでのラフタークレーンであれば大丈夫なのかということを提示してもらえる。その重量に対応できる鉄板や養生のやり方を決めるんです。
イ:それは、工事をする場合全てですか?
社長:毎回やっていますね。警察から役所に行って、役所に言われたら全部やります。計算に関しては、協議をした際に数字を出してくれという要望があった場合に計算をします。一回、私がガス管の計算をしたんですけど、手書きでやって4時間かかりました。(笑)
イ:4時間!事務の方はそれを毎日やっているんですか?
社長:ほぼ毎日ですね。今はエクセルで数式を作ってあるので、数字を打ち込めば計算できるようになっています。それを7箇所分やるんです。それで、役所に戻って、そこから警察に行って警察がハンコを押してくれて、そこで道路使用許可が取れます。これが申請の一連の流れです。
丸良興業は、25tよりも35tのラフタークレーンをお勧めしています!
イ:その許可が全て下りてようやく工事ができるんですか?
社長:そうです。申請類が終わって、次は現場で必要な備品の手配ですね。現場には、カラーコーンを置いて、夜勤だと発電機とライトを置いて、と色々と必要になるんです。作業帯を設置する人間も必要ですし、室外機になると吊って下ろす作業も必要です。ゴミを運び出すのも必要です。
イ:それらの費用は別料金ですか?また、このクラスのラフタークレーンの作業はどのような作業に使われるのでしょうか。
社長:産業廃棄物の費用も料金に含まれています。ラフタークレーンを使った作業自体は小さいユンボを上げたりキューピクルを吊ったりするために使われます。あとはゼネコン関係の工事も多いです。鉄骨を一本ずつ運ぶことにも使われていますね。
イ:社長のお話で、25tのラフタークレーンよりも35tのラフタークレーンにしておいたほうがいいというお話がありましたが、それはどうしてですか?
社長:35tのラフタークレーンって、25tラフタークレーンと同じ車幅なんです。車体の長さでも20cmしか変わらない。35tラフタークレーンの方が移動しやすいですし、狭い場所にも入っていくことができるんですね。
もちろん性能に関しても35tラフタークレーンの方が上です。お値段は少し違いますが、弊社は35tラフタークレーンをお勧めしています。もちろん、貸し出すにあたって要望などがあると思いますので、ラフタークレーンを貸し出す際は、ニーズにあった提案をさせていただきます。
イ:インタビューは以上になります。ありがとうございました。
25tよりも、20tのラフタークレーンの方が時間をかけずに作業できます!
ここまでは、25tのラフタークレーンよりも35tのラフタークレーンの方がオススメです、というお話をしました。それでも依然として25tのラフタークレーンは人気で、現在もよく「25tのラフタークレーンを貸し出してほしい」というお問い合わせをいただきます。
そういったお問い合わせに対して、私たちは25tのラフタークレーンではなく、20tのラフタークレーンを提案することが多いです。
なぜ20tのラフタークレーンをおすすめするのか。それは「20tのラフタークレーンは特殊車両通行許可が不要だから」です。
通常、25tのラフタークレーンでは特殊車両通行許可の申請が下りるまでに最短で3日、長いと4ヶ月以上もかかってしまいます。
もし申請した道路が国土交通省のデジタル地図に登録されていない「未採択道路」だった場合、自分で地図を用意し、その地図に目的地までの詳細な通行道路を記入しなければいけません。そうなると、申請までにさらに時間がかかりますし、手続きもより複雑化してしまいます。
とくに東京都中央区などは橋に囲まれていたり、狭い道路が多いため、採択道路や未採択道路が入り混じっているので時間がかかります。
しかし、20tのラフタークレーンであれば「採択・未採択」に関係なく、どの道路を使用する場合でも特殊車両通行の許可を受ける必要がありません。待ち時間なく、すぐに工事に取り掛かることができます。
そのうえ、20tのラフタークレーンは25tラフタークレーンと比較しても機能がそこまでかわらないのもポイントです。作業の際、建物に少し近い場所に停車させる必要がありますが、特殊車両通行許可の要らないラフタークレーンの中では、一番性能が高いということがいえるでしょう。
25tでないと作業ができないという場合ももちろんございますので、その点は弊社にご相談いただければ臨機応変に対応いたします。
ですが、「急いでいる」「そこまで大規模な工事ではない」「単発で依頼したい」といった場合は、20tのラフタークレーンを使用することをおすすめいたします。
―6月27日(日)追記―
特殊車両通行許可が厳格化されました
国土交通省は道路の保全、交通の安全を目的に特殊車両通行許可(特車申請)を改めました。
具体的には「特殊車両が現場に赴く際に先導車を走らせる」項をより厳格化する内容です。
正確には、これまでにも見通しの悪いクレーン車(特殊車両)は、安全面の配慮から現場へと道路を走らせる際に「先導車」「誘導車」を走らせることが義務づけられておりましたが、業界内では遵守することを軽視される傾向にあり、形骸化されていた背景もありました。
・前に先導車、後ろに誘導車を走らせる
・後ろに誘導車を走らせる
以上2項は、2021年6月8日(火)より元請けの義務として厳しく取り締まられるようになり、違反が発覚した場合「100万円以内」の罰金も課せられるようになります。
先導車・誘導車を運転するドライバーは国土交通省が定める講習を受講する必要があります。
無論、弊社は資格を有したドライバーが先導車・誘導者をクレーン車と共に手配、作業が始まる前から安全をお約束しますのでご安心ください。
いかがでしたでしょうか。現場で工事をするにあたって、必要な許可類などは多くあります。しかし、それらを弊社で負担しますので、弊社と仕事をする場合はご心配は無用です。
また、ラフタークレーンに関しても、しっかり選定を行うことで、作業効率アップ、コスト削減に繋がる可能性は大いにあります。
ラフタークレーンをお探しでしたら、ぜひ1度弊社にご連絡ください。
最適なクレーンを、優秀なオペレーターと共に手配いたします。
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