運転席も見たことある?未経験者がクレーンオペレーターになるために必要な資格とは?
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東京、大田区から全国へ。オペレーター付きクレーンレンタル、重量物吊り上げ作業、各種ラフタークレーン/オールテレーンクレーンの作業・手配を手がけている丸良興業です。
2022年も4月を迎えました。
卒業した先輩の後ろ姿に来年の自分を重ねている方も多いのではないでしょうか。
とはいえ、卒業後の進路に正解などありません。1年後の未来に全く想像がつかない方のほうが、圧倒的に多いとも考えています。
……しかし、どこかに就職を決めるのであれば、選択肢は増やせるだけ増やして損はありません。
今回は、1人前のクレーンオペレーターに成長するための入門知識を
・資格と講習
・クレーン車のオペレーター室がどうなっているのか
の両方からご紹介します。
丸良興業は経験・未経験を問わずクレーンオペレーターを募集しています!
「機械好きを仕事にしたい」「建設業につくなら安定した会社にしたい」「進学せずにガンガン稼ぎたい」「20代半ばで都内に一軒家が欲しい」……。
さまざまな目標を叶えられる職場環境です。
今回の記事を最後まで読んでいただき、クレーンオペレーターの仕事に興味を持っていただけたら幸いです!
未経験からクレーンオペレーターへ!
【1】基本の「走行」と「操縦」
クレーンオペレーターになるための基本的な資格(免許)は以下の2つです。
【1】大型特殊免許…公道でクレーン車を運転する免許
【2】移動式クレーン運転士免許…現場でクレーン車を操縦する免許
つまり、クレーンオペレーターの大前提となるスキルは「走行」と「操縦」です。
これは誰もがまず初めに取得する資格です。
クレーンオペレーターの仕事は常に安全を第一に考えながら判断・行動をしなければなりません。
クレーン車は車体だけで何10tもある建設機械です。
何tもある重量物を吊り上げる作業は、それだけ安全な作業への意識、周囲への注意が欠かせません。
未経験からクレーンオペレーターへ!
【2】資格習得の手順は?
上にご紹介した、2つの免許取得のステップを確認していきましょう。
(1)「大型特殊免許」
クレーン車の走行に必要な「大型特殊免許」は、教習所に通うことで取得可能です。
大型特殊免許は、クレーンやトラクター、フォークリフトなど、特定の作業を目的とする特殊車両を公道で走らせるために必要な資格です。ただし、実際に現場で作業を行うには、別途作業免許も必要になります。
大型特殊免許は、学科教習と技能教習を受講し、試験に合格することで発行されます。
すでに普通自動車免許を持っている方は技能講習のみを受講すればよいため、6時限の教習を受けた後に検定を受けられます。目安として「1週間弱」、最短「3〜4日」で取得することも覚えておきましょう。
(2)「移動式クレーン運転士免許」
クレーン車での揚重作業には「移動式クレーン運転士」という国家資格が必要になります。
安全衛生技術センターで行われる「学科試験」「実技試験」に合格しなければなりませんが、実技試験に関しては教習所に通って試験に合格すれば免除されるので、未経験者ではその方法が一般的です。
・移動式クレーンの基本運転(4時間)
・移動式クレーンの応用運転(4時間)
・移動式クレーンの合図の作業(1時間)
これらの講習を受け、教習所にて実技検定を受けます。
実技検定と合わせて必要な学科試験は、「安全衛生技術センター」にて受験します。試験に落ちた場合には再受験も可能ですが、学科試験は2ヶ月に1回しか行われないため、毎回慎重に臨みましょう!
「試験」という言葉自体にアレルギーを感じる方も多いと思います。
丸良興業に未経験で入社された方では、3回目の試験で合格し、クレーンオペレーターとしてのキャリアをスタートさせた方もいますので、根気強く学べばどなたでも合格を目指せます。
(3)プラスαで欲しい資格「玉掛け技能講習修了(通称:玉掛け免許)」
以上は、未経験者がクレーンオペレーターとして働くために習得する、初歩の資格です。
いろんな現場で活躍。キャリアを積むためには、作業によっても細かく整備される資格や技能を追加でどんどん習得していく必要もあります。
たとえば、クレーンの先端フックに荷物を掛けたり外したりする作業「玉掛け」がその代表です。
落下事故を起こさないよう荷物を吊り上げるためには、正確な玉掛け技術が求められますが……。
安全に遂行するためにはクレーン車の操作技術のみならず、ワイヤーや運ぶ荷物、クレーン車そのものへの深い理解も求められるため、専門的な資格が整備されています。
玉掛け技能講習の内容は筆記と実技の二つ。
講習は「労働安全衛生規則第83条玉掛け技能講習規程」に従い、3日間かけて行われます。
初日と2日目に学科講習、最終日に実技講習が実施され、それぞれ筆記・実技共に修了試験があります。
技能講習を修了すれば、国家資格「玉掛け技能講習修了(通称:玉掛け免許)」を習得することができ、活躍できる幅もグンと広がります。
(4)普通自動車免許(MT)もポイント
普通自動車免許(MT)もキャリアアップには有利に働きます。
弊社で仕事を進めていくなかでは、クレーン車のほか「大型自動車免許」保有者だけに任せられる重機や仕事もあるからです。
しかし、大型免許は、普通自動車免許を取得してから運転経歴が3年以上ないと受験資格を得られない資格。
無理にとは言いませんが、取得できる間に取得しておくことで同期入社した社員に大きな差をつけることができるでしょう。
クレーンオペレーターの運転席、未経験のうちから確認しておこう
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クレーン車を「走行」と「作業」とで分けて捉えるのは、オペレーターの資格に限った話でもありません。
今度はビジュアルからもクレーン車を理解していきましょう。普段見ることのない操縦席は一体どうなっているのでしょうか。
未経験者のクレーンオペレータールーム見学 「走行」編
クレーンの操縦室を見てみましょう!
シフトレバーを確認すると、写真のクレーン車はATであることが分かりますが、乗用車と同じように公道を走ることはできません。
時速50キロ以上の走行は絶対にNGです。
クレーン車はもともと速度を出すために設計されていない精密機械でもあります。
エンジンに負荷をかけることが、そのままシャフトの故障に直結するため、走行中はとにかく安全面への配慮とクレーン車に無理をかけない運転を心がける必要があります。
フットブレーキ以外のブレーキ「リターダー」
シフトレバーの右、親指大の黒いつまみは「リターダー」。フットブレーキとは別に用意されている、クレーン車のスピードを減速させる補助ブレーキです。
エンジンブレーキよりも高い制動力が期待され、トラックやバスなど大型の車両にも広く採用されています。
安全を守る、ふたつの「ロック」
指でさされた4つのボタンは、いずれも異なったタイヤの方向が示されており、
それぞれに指定のタイヤを固定、複雑な走行を可能にする役割が持たされております。
今回特に覚えていただきたいのは、後方2つのタイヤを固定する「ステアリングロック(ハンドルロック)」です。
クレーン車の事故の多くは現場での作業時間外、据付(停車)や現場への進入・退出時に起こるためです。
同じく安全を確保する機能として、画面右上に3つ並んだボタンの真ん中「サスペンション」の設定ボタンにも注目です。
サスペンションとは、上下する車の衝撃を和らげるバネのパーツ。自転車や一般乗用車のタイヤ付近に見たことがある方も多いと思います。
クレーン車に搭載された「油圧サスペンション」は作業中にも安全を確保してくれる仕組みになっています。
吊り上げる荷物や現場に合わせて車体を上下させる必要があるクレーン車は、サスペンションを伸縮させて作業に適した高さに車体を固定させるのです。
オペレータ一を志す方は、作業中「クレーン車そのものを安定させることが安全に繋がる」ことも、意識してみるといいかもしれません。
未経験者のクレーンオペレータールーム見学 「作業」編
ここからは、作業を進めるシステムにスポットをあてていきます。
PTO(Power take-off)
未経験のうちからクレーンオペレータールームを確認
「PTO」とは鍵を差し込むことで作業機械用としての動力を起動させる装置。
簡単には、クレーン車を重機へとモードチェンジさせるスイッチです。
運転席左側のモニターと連動しており、PTO起動時にはモニターに今操縦しているクレーン車の状態が表示されるようにもなります。
タイヤの位置に「ブーム(アーム)」の角度、いま吊り上げてるフックの重さ、何トンまで吊りあげることができるのか……最新のモデルでは電光パネルが採用されていることもありますが、表示される内容に大きな違いはありません。
故障や不調をふくめ、操縦席からは確認できない情報を知ることでクレーンオペレーターは作業を進めていきます。
アウトリガー操作板(1)
「アウトリガー」とはクレーン車の作業時、車体が倒れないように支えます。
一見してクレーン車体から伸びる「脚」のようにも見えなくもありません。
走行時には格納されており、「ジャッキ(アウトリガーの高さの設定)」「スライド(アウトリガーの横操作)」など。
作業時に伸ばされる(張り出される)アウトリガーの操作は上画像のパネルから指示を出して行います。
アウトリガー操作板(2)
さて、どんどん、ややこしくなります。
実は、アウトリガー操作板から指令を出せる装備はアウトリガーだけではありません。
画像で指をさしているのはクレーン車の代名詞「ブーム」……に並んでいる「ジブ」です。
ジブは、ブームからのび、クレーン車の作業範囲、射程距離をさらに伸ばすために搭載されています。
そして、このジブの「張り出し(伸ばす)」「格納(しまう)」操作も、アウトリガー操作板から行うことが可能なのです。
ブームを動かす5つのレバー
未経験のうちからクレーンオペレータールームを確認
ここまできて、ようやくレバーの説明に入れます。
画像には3本しか写っておりませんが、左手の位置にも2本レバーが装備されており、このクレーン車では「計5本のレバー」を駆使してブームを動かします。
それぞれ右から順番に「親」「子」「起伏」、「伸縮」「旋回」と役割が異なるため、どのレバーがなんの役割を持っているか、体感で覚える必要があります。
ブームはフットペダルからも操作することができるうえ、クレーン車によっても細かな設備は異なります。
学校ではそれぞれ1つ1つ覚えていきますが、本番の現場では以上に紹介したほか、「水平計」やブーム先に搭載された「カメラ」映像なども確認しつつ、6つ以上の操作を駆使して作業を進めていくのです。
未経験者が1人前のクレーンオペレーターになるために最も大事なこと
資格にクレーン車の操縦席、聞いたことのない専門用語の数々に頭がパニック状態になってしまいそうです。
本番の作業では丁寧さが重視されながらも、その日のタスクを完了させる「スピード」も意識せねばなりません。
しかし、先輩はみなできるようになっています。慌てる必要はありません。
実は社長の虻川も操作のコツを会得するまでに3年の歳月がかかったそうです。
弊社では、未経験者の慣れないうちは先輩が同伴しますし、車庫を利用して練習できる環境もあります!
未経験者の着実なスキルアップを重要視している理由は、安全が何より大事だから。
そして少しでもクレーン車に興味を持っていただいたあなたに「1人前のクレーンオペレーターになって欲しい」からです。
1人前のクレーンオペレーターとは、操縦が上手いだけではありません。
操縦しているクレーン車を愛着をもって自分で整備し、仲間と共に気持ちよく仕事ができるか。操縦技術と同じくらい重要視されるオペレーターの素養です。
言い換えるなら、弊社は未経験者のあなたに複雑な知識や操作技術を最初から求めていません。大切にして欲しいのは、何事も「やり抜く心」、そして「笑顔」です。
1人前に成長するためには、頭ばかりでなく実際の現場を通して得られた経験や、わからないことをどんどん質問、先輩の助言を聞き入れる姿勢が欠かせない。と考えているからです。
「機械好き」や、立体の「空間把握能力」はクレーンオペレーターの仕事にそのまま活かされる個性です。
決して視界の広くない操縦席から巨大なクレーン車を動かす仕事では「今どのパーツがどこに位置しているか」。空間をイメージできる能力が大切になってくるからです。
新型コロナウィルスが自分の就職活動にどう影響するか、不安は尽きないと思いますが後悔のない選択ができるよう、弊社もあなたを応援しております。
そして、少しでも弊社に興味を持たれたら、戸を叩いて見てください。もちろん、いったん質問を投げかけるだけでも構いません。
一緒に楽しく仕事をできる、エネルギッシュな仲間を弊社はいつでも募集しております。
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